地球儀がつなぐコミュニティの輪
アーティストRon Miriello氏とのランチで見えた創造の未来
「地球儀の素晴らしいところは、誰もがその世界の“入口”に立てること。誰もがその中で“遊べる”という点です。地球儀は、コミュニティを築くための道具なんです。」
—— Ron Miriello
私たちMOVAは、日々の仕事の中で「地球儀を見つける」というちょっとした“癖”があります。
そんな中で出会ったのが、サンディエゴを拠点に活動するアーティスト/デザイナーRon Miriello氏による〈100 Worlds Project〉。
本や鉛筆、靴底やスチールケーブルなど、意外な素材を使い、“地球儀”を彫刻芸術として再定義するこのプロジェクトに、私たちはすぐに魅了されました。
Ron氏がMOVAアメリカ支社の近隣に住んでいることを知った私たちは、連絡を取り、同僚Toriと共に、サンディエゴのカジュアルなシーフードレストランでランチをご一緒させていただきました。
そこには、地球儀・創造性・そして“つながり”についての豊かな会話がありました。
地球儀を通して世界を再発見する
初めてお会いするRon氏の創造力に緊張していた私たち。
けれどイタリアの夏の話や、フィレンツェのガリレオ博物館の話題で自然と笑顔が広がりました。
「クラフトマンシップが機械化の中で失われつつある」というRon氏の言葉に深く共感。
MOVA Globeもまた、職人技によって手作業で組み立てられています。
心に残ったのは、「地球儀とは、ただの“モノ”ではなく、好奇心と協働のための“キャンバス”である」という考えでした。
「100 Worlds Project」とは?
Ron氏が手がける〈100 Worlds Project〉は、それぞれ異なる素材で生まれた“彫刻的な地球儀”のコレクション。
「ものの見方を変える」ことを目的に、美しさ以上のインパクトを届けています。
「人は“見慣れたもの”に注意を払わなくなる。私は、それを“もう一度見直させる”ようなきっかけを作りたいんです。」
—— Ron Miriello
現在、地球儀の数は50。
残りの50は、他の人々が参加する“余白”として用意されています。
Ron氏は、自身がアートの主役ではなく、誰もが参加できる場づくりを大切にしています。
アートの境界をなくす“共創”の精神
プロのアーティストや溶接工、家族など、さまざまな人々がRon氏と共に地球儀制作に参加。
たとえば、母の鉛筆を使った「World #42」、9歳の少年が描いた“Zach’s Gallery”など、物語のある作品が多数存在します。
全ての地球儀は異なる写真家によって撮影され、それぞれの視点で表現されています。
プロジェクトに参加した100人以上の名前は書籍にも掲載され、まるでひとつの“家族”のようなつながりを形成しています。
MOVAとRon氏、地球儀でつながる共鳴
ランチの終盤には、MOVA Globeへのアイデア提供や彫刻的なベースの話題など、今後のコラボレーションの可能性も話し合いました。
「“こんな地球儀がほしい”って言ってくる人がいたら、それはもう“その人もプレイヤー”ってことなんだよね。」
この言葉に、ものづくりの本質と、人とのつながりの尊さを再認識しました。
そして、次のチャプターへ
Ron氏は現在、サンディエゴのリバティ・ステーションでコミュニティ向けの自転車センターを立ち上げ中。
アーティストという枠を超え、人と人が出会い、創造が生まれる場を作り続けています。
地球儀は、紙やピクセル、鉛筆でできていても、「つながり」と「可能性」の象徴であることに変わりはありません。
MOVAとしても、地球儀を通して新たな物語を生み出し続けていきます。